中国語の発音が難しすぎて心が折れそう…
出来れば楽にマスターしたいけど、そんな裏ワザあるの?
中国語の音は、日本語の約4倍の405音もあります。
全部覚えないといけないと分かっていても、途中で嫌になってしまいますよね…
でも、大丈夫です!
台湾華語学習歴8年の筆者が、中国語の音を5つのレベルに分け学習する際のポイントをまとめました。
- ほぼ日本語でOKな音
- ちょっとコツが必要な音
- ピンインとローマ字読みが異なる音
- 日本語にはない音
- 日本語では区別しない音
私も発音習得には苦労しましたが、今では「an」「 ang」をちゃんと言い分けられるようになりましたよ♪
効率的に学習して、最短で発音をクリアしましょう!
※私は台湾の中国語「台湾華語」を勉強しています。そのため、普通話とは異なる部分がある事を予めご了承ください
中国語発音の本格的な学習に入る前に
本格的な発音練習に入る前に、下記3点を先に身につけておくと学習がよりスムーズになります。
- 子音と母音の知識
- 中国語の発声方法
- 中国語発音の特徴
子音と母音の知識を頭に入れておく
「子音+母音」で構成される405音の習得
中国語発音のゴールは、中国語を構成する405音全て通じる音で発音できるようになる事です。
そのため、この記事では、405音を5つのレベルに分けて発音のコツを解説しています。
よって、
子音、母音って何?
と、まだ子音と母音の知識がない場合は、先に「子音・母音」の知識を身につける事をおすすめします。
詳細は、下記記事を参考にしてみて下さいね!
≫【台湾】中国語子音一覧(21個)と発音の仕方&コツを徹底解説
≫【台湾】中国語母音一覧(36個)と発音の仕方&コツを徹底解説
中国語の発声方法を身につけておく
中国語には、中国語を発音するために不可欠な「口の形・喉・息の量」があります。
私は初めの頃、どんなに頑張っても通じない音があり、語学のセンスがないから無理なんだと半ば諦めていました。
でも、実際はセンスがないわけではなく “中国語の音の出し方を知らなかっただけ” でした。
中国語の発声方法を身につけた上で個別練習に入ると、キレイな発音が最初から身につきます。
詳細は、下記記事を参考にしてみて下さい。
≫中国語の口の形・喉・息を完全攻略!この方法で発音が激変しました!
中国語発音の特徴を理解しておく
日本語訛りが強い中国語を話していた頃は、
音は合っているけど、なんか聞き取りづらい…
とよく言われてました。
でも、中国語発音の特徴を理解して実践した結果、発音が悪くて聞き返されることはほぼ皆無に!
日本人が疎かにしがちな4つのポイントを下記記事にまとめているので、参考にしてみて下さい。
≫中国語発音の4つの特徴とコツ!訛っていても通じる発音に激変します
中国語の音は5つのレベルに分類できる
さて、ここからが本題です。
色々と試行錯誤した結果、下記5つのレベルに分けて学習すると効率が良くオススメです。
- ほぼ日本語でOKな音
- ちょっとコツが必要な音
- ピンインとローマ字読みが異なる音
- 日本語にはない音
- 日本語では区別しない音
中国語の発音は、とにかく母音が重要。
なぜなら、音の良し悪しは、母音を発音するときの口の形に大きく左右されるからです。
よって、このレベル分けは、母音の難易度によって仕分けをしています。
①ほぼ日本語でOKな音
難易度:
スピーキング精度:100%
リスニング精度:100%
単母音 | a ㄚ | i 一 | u ㄨ |
まずは、ほぼ日本語でOKな音です。
スピーキングもリスニングも精度100%を目指しましょう!
音節表
ピンイン表 - レベル1-3発音のコツ①
- 母音にアクセントを置いて発音する
「子音+単母音」の組み合わせの場合、母音にアクセントを置いて発音します。
例えば「ba(ㄅㄚ)」は、母音「a(ㄚ)」を強く発音。
「ばぁ」のように、子音→母音に音を移行しながら母音にアクセントを置いて発音するのがコツです。
日本語の「ばー」では、母音がはっきり聞こえず聞き取りづらいので注意!
≫中国語発音の4つの特徴とコツ!訛っていても通じる発音に激変します
発音のコツ②
- 「i」の中の反舌音と舌歯音は練習必須!
- 反舌音:zhi・chi・shi・ri
- 舌歯音:zi・ci・si
「i」の中の反舌音と舌歯音は、ほぼ日本語でOKな音ではありませんのでご注意ください。
(それ以外はほぼ日本語でOKです)
ポイントは、反舌音と舌歯音はピンインでは「i」が表記されますが、この「i」は音節を綴る上で便宜上表記されているだけです。
よって、この「i」は発音する必要はありません。
子音の音を長めに(母音分の長さ)発音するのがコツです。
それぞれの音の練習
それぞれの音は、下記ページに注意点と合わせて詳しく解説しています。
キレイな音が出せるようになるまで、個々に練習してみて下さいね。
②ちょっとコツが必要な音
難易度:
スピーキング精度:100%
リスニング精度:100%
単母音 | o ㄛ | ||
複合母音 | ai ㄞ | ei ㄟ | ao ㄠ |
ou ㄡ | ia 一ㄚ | ie 一ㄝ | |
iao 一ㄠ | ua ㄨㄚ | uo ㄨㄛ | |
uai ㄨㄞ | |||
鼻母音 | iang 一ㄤ | ong ㄨㄥ |
続いては、ちょっとコツが必要な音です。
音節表
ピンイン表 - レベル2発音のコツ
- 複合母音は、音を区切る位置を間違えない
日本人が特に間違いやすいのが、複合母音の時に音を日本語の感覚で区切ってしまうミスです。
例えば「bai(ㄅㄞ)」の場合
日本語だと「ba(ば)」「i(い)」に分かれるため、母音の「a」が子音の「b」にくっついて発音されます。
そのため、本来強く発音すべき「a」の音が不明瞭になりとても聞き取りづらい音に…
中国語の場合は、子音「b(ㄅ)」と母音「ai(ㄞ)」にわけ、母音にアクセントを置いて発音するのがコツです!
≫中国語発音の4つの特徴とコツ!訛っていても通じる発音に激変します
それぞれの音の練習
それぞれの音は、下記ページに注意点と合わせて詳しく解説しています。
キレイな音が出せるようになるまで、個々に練習してみて下さい。
③ピンインとローマ字読みが異なる音
難易度:
スピーキング精度:100%
リスニング精度:100%
複合母音 | iu 一ㄡ | ui ㄨㄟ |
鼻母音 | ian 一ㄢ | un ㄨㄣ |
続いては、ピンインとローマ字読みが異なる音です。
ピンインの正しい読み方を覚えてしまえばOKなので、実はとっても簡単♪
次から一気に難しくなるので、ここまでは完璧にしておきたいところです。
スピーキング・リスニング共に精度100%を目指しましょう。
音節表
ピンイン表 - レベル3発音のコツ①
- 「yan/ian(一ㄢ)」は、「ヤン」「イアン」ではなく、「イエン」
「an(ㄢ)」の発音は本来なら練習必須です。
けれども、「i(一)」とくっついた時の「an(ㄢ)」は音が「エン」に変化し「イエン」と発音します。
発音が簡単に♪
母音単体で発音するときに、「yan」をそのままローマ字読みで「ヤン」と読むのは間違いです。
また、子音とくっついた時も、「an(ㄢ)」につられて「イアン」と発音しないように気をつけましょう。
発音のコツ②
- 「you/iu(一ㄡ)・wei/ui(ㄨㄟ)・wen/un(ㄨㄣ)」は、間に音が隠れている
ピンインをそのままローマ字読みしてしまっている人続出のこの3つの母音。
母音単体の時は、ピンインもそれぞれ「you」「wei」「wen」なので問題ないのですが…
子音とくっつくとあるはずの音が隠れてしまいます。
表記 | 実際の音 |
iu | iou |
ui | uei |
un | uen |
例えば
「就」のピンインは「jiu」ですが、実際の発音は「jiou」です。
よって、「o」の音を入れて発音するのが正解です。
「就」が通じないのは、そのままローマ字読みしているせいかも!?
それぞれの音の練習
それぞれの音は、下記ページに注意点と合わせて詳しく解説しています。
キレイな音が出せるようになるまで、個々に練習してみて下さい。
④日本語にはない音
難易度:
スピーキング精度:100%
リスニング精度:80%
単母音 | e ㄜ | ü ㄩ | er ㄦ |
複合母音 | üe ㄩㄝ | ||
鼻母音 | en ㄣ | eng ㄥ | üan ㄩㄢ |
ün ㄩㄣ | iong ㄩㄥ |
ここから一気に難易度が上がります。
難しいですが、一度覚えてしまえばその音として認識できるようになるので大丈夫です♪
スピーキングは精度100%、リスニングは精度80%目指して頑張りましょう!
音節表
ピンイン表 - レベル4-3発音のコツ①
- e(ㄜ)・eng(ㄥ)は、喉を開けるとキレイな音が出る
日本語にはない曖昧母音と呼ばれる「e」の音。
「e」は、“えの口”を作り喉の奥から「おー」と発音します。
また、eng(ㄥ)の場合も、「e」と同じ要領でそのまま「おん」と発音。
そうすると喉の奥の辺りから、「あ」のような「お」のような曖昧な音が出ているはずです。
ポイントは、喉を開けて奥の方を響かせるようにすること。
喉の開け方がわからない場合は、「音の出し方」の記事を参考にしてみてくださいね!
発音のコツ②
- 「ü(ㄩ)」は、“ゆの口”で「い」と発音
日本語の「い」と「ゆ」のちょうど中間の音「ü」も、日本人にとって難しい音の一つです。
コツは“ゆの口”を作り「いー」と発音すること。
そうすると、口の中の形は「い」の状態ですが、唇は「ゆ」の形になります。
舌先が下前歯の付け根に触れている状態。
難しい場合は、最初に「い」と発音し口の中はそのままで、唇だけ「ゆ」の形に持っていってもOK!
慣れると簡単に出来るようになるので、頑張って練習してみて下さい。
それぞれの音の練習
それぞれの音は、下記ページに注意点と合わせて詳しく解説しています。
キレイな音が出せるようになるまで、個々に練習してみて下さい。
⑤日本語では区別しない音
難易度:
スピーキング精度:70%
リスニング精度:聞き分けられなくてもOK!
前鼻音 | 後鼻音 |
an ㄢ | ang ㄤ |
in 一ㄣ | ing 一ㄥ |
uan ㄨㄢ | uang ㄨㄤ |
最後は、最難関の日本語では区別しない音です。
この音の厄介なところは、日本語では区別してこなかった音を別の音として認識しなくてはならないことです。
難しいですが、ネイティブからすると全く別の音なので、なるべく正しい音に近づけるよう頑張りましょう。
スピーキングは精度70%、リスニングは聞き分けられなくてもOK!
リスニングの場合、文脈から判断可能な事が多いので、“徐々に聞き分けられるように練習する”くらいの心積りで大丈夫です。
ただし、スピーキングの場合は、正しく発音できるに越したことはありません!
「an」と「ang」を言い間違えて全く通じなかった苦い経験あり…
スピーキングは、まずは精度70%を目標に頑張ってみて下さいね♪
音節表
ピンイン表 - レベル5鼻母音は前鼻音と後鼻音がある
鼻母音には前鼻音と後鼻音があり、日本語では区別しませんが、中国語では区別する必要があります。
つまり、私達日本人からすると同じ音でも、ネイティブからすると異なる音ということです。
ちょっと何言ってるかワカリマセン…
このレベルになると、もう意味不明ですよね。苦笑
でも、コツを掴めば意外にもちゃんと発音出来るようになるので大丈夫です。
前鼻音のコツ
- 前鼻音の「n型」は、「案内(あんない)」の「ん」の音
「ん」と発音する時に舌先を上の歯の裏に押し当て、鼻の前方で音を響かせるのがポイントです。
上手く発音できない場合は、日本語の「ぬ」を舌を離さないように発音すると鼻の前方で音が響いてキレイな前鼻音になりますよ♪
後鼻音のコツ
- 後鼻音の「ng型」は、「案外(あんがい)」の「ん」の音
ドラえもんの歌の “あん あん あん とっても大好き~ドラえもん♪” の三番目の「あん」の音です。
「ん」と発音する時に舌の奥を持ち上げて喉を塞ぎ、鼻の後方で音を響かせるのがポイントです。
上手く発音できない場合は、
「ん(がっ)」のように「ん」の後ろに「がっ」を発音するようなつもりで(実際は発音しません)発音すると後鼻音になります♪
それぞれの音の練習
それぞれの音は、下記ページに注意点と合わせて詳しく解説しています。
キレイな音が出せるようになるまで、個々に練習してみて下さい。
中国語の発音を難易度別に攻略まとめ
以上が、中国語の音をレベル1〜5の難易度別に分けて学習する方法でした。
レベル1〜3まではそこまで難しくないので、発音もリスニングも完璧にしておくのがオススメです。
発音はすぐに上手くなるものではないので、毎日コツコツ積み重ねるのみ!
頑張りましょう〜♪
関連記事