
「子音+ao(ㄠ)」の発音は全部でいくつある?
発音方法とコツを知りたいな。
「子音+ao(ㄠ)」の組み合わせは、全部で17通り。
この記事では、
- 「子音+ao(ㄠ)」の17通り全ての発音方法(台湾人の音声付)
- 発音のコツ
を台湾華語学習歴8年の筆者が解説いたいます。(発音のオンライン講師の経験有り)
中国語の発音は、子音と母音を練習して終わりではありません。
子音と母音を組み合わせた405音全てを正しく発音できることが、発音のゴールです。
子音だけ母音だけだと発音できるのに、合体した時の音がわからない…
そんな時にお役に立てれば幸いです。
※私は台湾の中国語「台湾華語」を勉強しています。そのため、普通話とは異なる部分がある事を予めご了承ください
キレイな中国語の発音になるコツ
- 中国語の「口の形・喉・息の量」をマスターしておく
- 中国語特有の発音のクセを理解しておく
中国語には “中国語の発音のクセ” というものがあります。
私はこれを知らなかったために、



通じないOR聞き取りづらいと言われ続けていました…
この2つのポイントを先に習得しておくと、効率良くキレイな発音を身につける事ができますよ♪
詳しくは、下記記事を参考にしてみて下さい。
≫中国語の口の形・喉・息を完全攻略!この方法で発音が激変しました
中国語の母音「ao(ㄠ)」の発音を確認


口の形:日本語の“あの口”よりも下顎を下げて大きく開く→突き出す
発音の仕方:滑らかに「あぉ」と発音し、「お」の時に日本語の「う」の口くらい口を突き出す
前の音にアクセント:最初の「あ」の音を強く発音する
日本語だと、「あお」は「あ」+「お」の2音節という考え方です。
しかし中国語の場合、この「ㄠ:ao」は1音節のため、「あ」と「お」を別々に発音しません。
コツは、「あぉ」という風に、「あ」を強く発音した後に小さく「ぉ」をくっつけて発音すると、キレイに発音できますよ♪
日本語の「お」よりも口を突き出して発音するので、「あぉ」のような「あぅ」のような曖昧な音になります。
関連記事
≫【台湾】中国語子音一覧(21個)と発音の仕方&コツを徹底解説
≫【台湾】中国語母音一覧(36個)と発音の仕方&コツを徹底解説
子音+「ao(ㄠ)」の組み合わせ一覧
使う部分/息 | 無気音 息を出さない | 有気音 息を強く出す | 鼻音 鼻へ抜く | 摩擦音 摩擦を起こす | 側面音 舌の側面から抜く |
両唇音 くちびる | bao ㄅㄠ | pao ㄆㄠ | mao ㄇㄠ | ||
唇歯音 くちびると歯 | |||||
舌尖音 舌先 | dao ㄉㄠ | tao ㄊㄠ | nao ㄋㄠ | lao ㄌㄠ | |
舌根音 舌の根元 | gao ㄍㄠ | kao ㄎㄠ | hao ㄏㄠ | ||
舌面音 舌の表面 | |||||
反舌音 舌を反らす | zhao ㄓㄠ | chao ㄔㄠ | shao ㄕㄠ rao ㄖㄠ | ||
舌歯音 舌と歯 | zao ㄗㄠ | cao ㄘㄠ | sao ㄙㄠ |



子音+「ao(ㄠ)」の組み合わせは全部で17通り。
子音+「ao(ㄠ)」の発音方法とコツ(音声付)


二重母音は、より口の大きい発音にアクセントを置く
「子音+二重母音」の組み合わせの時は、より口の大きい発音にアクセントを置いて発音します。
よって「ao」の場合は、「a」の音を強く発音するように意識してみて下さいね!
bao(ㄅㄠ)
- “えの口”で「ん」と閉じる
- 唇に力を入れ「ば」と発音し口の中で音を響かせる(無気音)
- そのまま滑らかに「あぉ」と言いながら口を突き出す(うの口くらい)
唇に力を入れて口を突き出しながら「ばあぉ」と発音します。
日本人がやりがちなのが、区切る位置を日本語の感覚で区切ってしまうことです。
- 日本語の場合、「ば(ba)」と「お(o)」という風に、母音の「a」が子音にくっつく
- 中国語の場合、「子音・b(ㄅ)」と「母音・ao(ㄠ)」という風に分かれる
日本語発音のまま「ㄅㄠ:bao」を「ばお」と発音すると、母音の「a」が曖昧になりネイティブにとって大変聞き取りづらい音になるので注意しましょう。



コツは、母音の「a」をしっかり強く発音すること。
日本語の「う」くらい口を突き出して発音するので、「ばあぉ」と「ばあぅ」の中間くらいの音になります。
pao(ㄆㄠ)
- “えの口”で「ん」と閉じる
- 唇に力を入れ息を強く吐きながら「ぱっ」と発音(有気音)
- そのまま滑らかに「あぉ」と言いながら口を突き出す(うの口くらい)
日本語の「ぱお」ではなく、口を突き出しながら「ぱあぉ」と発音します。
「ぱあぉ」と「ぱあぅ」の中間くらいの音になります。
「「p(ㄆ)」は有気音なので、日本語の「ぱ」より唇に力を入れ、ティッシュが揺れるくらい強く息を吐くのがコツ。



中国語の有気音は、息の音が聞こえるかどうかで聞き分ける音です。
そのため、日本語の「ぱ」では息が足らず「p(ㄆ)」の音と判断されないため、強めに思いっきり息を吐く事が重要です。
mao(ㄇㄠ)
- “えの口”で「ん」と閉じる
- 唇に力を入れ、息を鼻に通しながら「ま」と発音(鼻音)
- そのまま滑らかに「あぉ」と言いながら口を突き出す(うの口くらい)
日本語の「まお」ではなく、口を突き出しながら「まあぉ」と発音します。
また子音の「m(ㄇ)」は鼻音なので、息を鼻に通しながら発音することを意識。
難しければ、小さく“ん”の音を前に入れて「(ん)まあぉ」と発音するとキレイな音が出ますよ♪
「まあぉ」と「まあぅ」の中間くらいの音になります。
dao(ㄉㄠ)
- 微笑むような“いの口”
- 舌先に力を入れ「だ」と発音し口の中で音を響かせる(無気音)
- そのまま滑らかに「あぉ」と言いながら口を突き出す(うの口くらい)
日本語の「だお」ではなく、口を突き出しながら「だあぉ」と発音します。
日本語の「だ」よりも、舌先に力を入れて弾くのがポイント。
「だあぉ」と「だあぅ」の中間くらいの音になります。
tao(ㄊㄠ)
- 微笑むような“いの口”
- 舌先に力を入れ息を思いっきり吐きながら「たっ」と発音(有気音)
- そのまま滑らかに「あぉ」と言いながら口を突き出す(うの口くらい)
日本語の「たお」ではなく、口を突き出しながら「たあぉ」と発音します。
子音の「t(ㄊ)」は有気音なので、日本語の「た」よりも舌先に力を入れ、ティッシュが揺れるくらい強く息を吐くのがコツです。
「たあぉ」と「たあぅ」の中間くらいの音になります。
nao(ㄋㄠ)
- 微笑むような“いの口”
- 息を鼻に通しながら「な」と発音(鼻音)
- そのまま滑らかに「あぉ」と言いながら口を突き出す(うの口くらい)
日本語の「なお」ではなく、口を突き出しながら「なあぉ」と発音します。
また子音の「n(ㄋ)」は鼻音なので、息を鼻に通しながら発音することを意識。
難しければ、小さく“ん”の音を前に入れて「(ん)なあぉ」と発音するとキレイな音が出ますよ♪
「なあぉ」と「なあぅ」の中間くらいの音になります。
lao(ㄌㄠ)
- 微笑むような“いの口”
- 舌先を前歯歯茎の裏につけたまま「ら」と発音した後に舌を離す(側面音)
- そのまま滑らかに「あぉ」と言いながら口を突き出す(うの口くらい)
日本語の「らお」ではなく、口を突き出しながら「らあぉ」と発音します。
ポイントは、舌先をつけたまま子音を発音し、息を舌の両脇から漏らすように出すこと。
子音の「l(ㄌ)」を発音する時、息を少し塞き止めて出すため、喉が他の舌尖音よりも振動するのが特徴です。
「らあぉ」と「らあぅ」の中間くらいの音になります。
gao(ㄍㄠ)
- 微笑むような“いの口”
- 喉に力を入れ「が」と発音し口の中で音を響かせる(無気音)
- そのまま滑らかに「あぉ」と言いながら口を突き出す(うの口くらい)
「がお」ではなく、口を突き出しながら「があぉ」と発音します。
口を日本語の「が」よりももっと横に開き、喉の奥から音を出すとキレイに発音できます。
「ぉ」を発音する時に口を突き出して発音するため、「があぉ」と「があぅ」の中間くらいの音になります。
kao(ㄎㄠ)
- 微笑むような“いの口”
- 喉に力を入れ息を強く吐きながら「かっ」と発音
- そのまま滑らかに「あぉ」と言いながら口を突き出す(うの口くらい)
「かお」ではなく、口を突き出しながら「かあぉ」と発音します。
「k(ㄎ)」は有気音なので、日本語の「か」よりも喉に力を入れ、ティッシュが揺れるくらい強く息を吐くのがコツです。
「かあぉ」と「かあぅ」の中間くらいの音になります。
hao(ㄏㄠ)
- 微笑むような“いの口”
- 喉の奥から息を吐きながら声を絞り出すように「はっ」と発音(摩擦音)
- そのまま滑らかに「あぉ」と言いながら口を突き出す(うの口くらい)
「はお」ではなく、口を突き出しながら「はあぉ」と発音します。
喉の奥から声を絞り出すように発音するのがポイント。
「はあぉ」と「はあぅ」の中間くらいの音になります。
zhao(ㄓㄠ)
- “いの口”よりさらに少し横に引く
- 舌を少し後ろに引き、舌先を上あごの中央あたりに軽くあてた状態で「じゃ」と発音(無気音)
- そのまま滑らかに「あぉ」と言いながら口を突き出す(うの口くらい)
この音は口の形が超重要で、“いの口”よりさらに少し横に引いた状態でスタンバイ。
その口の形をキープしたまま、舌先を少しだけ後ろに引き上あごの中央あたりに軽くあてます。
舌が起立した状態で「じゃ」と発音した後、「あぉ」の音に移行するイメージで発音します。



横に引いた“いの口”→“うの口”、舌を反らし「じゃあぉ」と発音!
chao(ㄔㄠ)
- “いの口”よりさらに少し横に引く
- 舌を少しだけ後ろに引き、舌先を上あごの中央あたりに軽くあて、息を思いっきり吐きながら「ちゃ」と発音(有気音)
- そのまま滑らかに「あぉ」と言いながら口を突き出す(うの口くらい)
“いの口”よりさらに少し横に引いた状態でスタンバイします。
その口の形をキープしたまま、舌先を少しだけ後ろに引き上あごの中央あたりに軽くあてます。
舌が起立した状態で息を強く吐きながら「ちゃ」と発音した後、「あぉ」と言いながら口を突き出します。
「ch(ㄔ)」は有気音なので、テッシュが揺れるくらい息を思いっきり吐きながら発音すること。



横に引いた“いの口”→“うの口”、舌を反らし息を吐きながら「ちゃあぉ」と発音!
shao(ㄕㄠ)
- “いの口”よりさらに少し横に引く
- 舌を少しだけ後ろに引き、舌先を反らして(舌はどこにもつけない)「しゃ」と発音(摩擦音)
- そのまま滑らかに「あぉ」と言いながら口を突き出す(うの口くらい)
“いの口”よりさらに少し横に引いた状態でスタンバイ。
その口の形をキープしたまま、舌を少しだけ反らします。(この時舌はどこにもつけないこと)
息を吐きながら「しゃ」と発音した後、「あぉ」と言いながら口を突き出します。



横に引いた“いの口”→“うの口”、舌を反らして「しゃあぉ」と発音!
rao(ㄖㄠ)
- “いの口”よりさらに少し横に引く
- 舌を少しだけ後ろに引き、舌先を反らして(舌はどこにもつけない)「ら」(摩擦音)
- そのまま滑らかに「あぉ」と言いながら口を突き出す(うの口くらい)
“いの口”よりさらに少し横に引いた状態でスタンバイ。
その口の形をキープしたまま、舌を少しだけ反らします。(この時舌はどこにもつけないこと)
息を吐きながら喉の奥から唸るように「ら」と発音した後、「あぉ」と言いながら口を突き出します。



横に引いた“いの口”→“うの口”、舌を反らして「らあぉ」と発音!
喉を震わせて出す音なので、濁音のように聞こえるはずです。
また、「ㄌㄠ(lao)」とは全く違う音なので、正しく発音できるように何度も練習しておきましょう。
zao(ㄗㄠ)
- 「いーだっ!」の“いの口”のように最大限引く
- その口をキープしたまま、「ざ」と発音し口の中で音を響かせる(無気音)
- そのまま滑らかに「あぉ」と言いながら口を突き出す(うの口くらい)
口は必ず「いーだっ!」の“いの口”のように最大限横に引くこと。
そして、口を突き出しながら「ざあぉ」と発音します。
「ざあぉ」と「ざあぅ」の中間くらいの音になります。
cao(ㄘㄠ)
- 「いーだっ!」の“いの口”のように最大限引く
- その口をキープしたまま、息を強く吐きながら「つっ」と発音(有気音)
- そのまま滑らかに「あぉ」と言いながら口を突き出す(うの口くらい)
口は必ず「いーだっ!」の“いの口”のように最大限横に引くこと。
そして、息を吐きながら口を突き出して「つあぉ」と発音します。
「c(ㄘ)」は有気音なので、テッシュが揺れるくらい息を思いっきり吐きながら発音すること。
「つあぉ」と「つあぅ」の中間くらいの音になります。
sao(ㄙㄠ)
- 「いーだっ!」の“いの口”のように最大限引く
- その口をキープしたまま、息を吐きながら「さ」と発音(摩擦音)
- そのまま滑らかに「あぉ」と言いながら口を突き出す(うの口くらい)
口は必ず「いーだっ!」の“いの口”のように最大限横に引くこと。
そして、息を吐きながら口を突き出して「さあぉ」と発音します。
「さあぉ」と「さあぅ」の中間くらいの音になります。
「子音+ao(ㄠ)」の発音方法まとめ
以上が、「子音+ao(ㄠ)」の発音のコツと練習方法でした。
発音練習の際は、実際に自分の声を録音して聞いてみるのが効果的です。
「中国語を学ぼう ChineseSkill」というアプリなら、自分の声を録音してお手本と交互に聞くことが出来るのでオススメです。
参考になれば幸いです。
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