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【子音+ㄣ(en)】発音のコツと練習方法

2021年1月16日

子音+ㄣ(en)

「子音+ㄣ(en)」の発音は全部でいくつある?

発音のコツも合わせて知りたいな。

 

中国語発音のテキストは、子音と母音を練習して終わりというものがほとんどです。

しかしながら、実際は子音と母音を組み合わせた音を正しく発音できなければ意味がありません。

 

という事でこのブログでは、”子音+母音の全組み合わせ約400音” の発音方法を台湾人の音声付きで用意しました。

そして、この記事では「子音+ㄣ(en)」を練習していきます。

 

子音だけ母音だけだと発音できるのに、合体した時の音がわからない・・・

そんな時にお役に立てれば幸いです。

 

※私は台湾の中国語「台湾華語」を勉強しています。そのため、普通話とは異なる部分がある事を予めご了承ください

 

キレイな発音になるコツ

4つのポイント

  • 中国語の「口の形・喉・息の量」をマスターしておく
  • 1音節で発音する
  • 母音で音を終わらせる(声調は母音にだけある)
  • 複母音のとき区切る位置を間違えない

中国語には ”中国語の発音のクセ” というものがあります。

このクセを発音練習に入る前に習得しておくと、よりキレイな発音を身につける事ができます。

 

もっと詳しく知りたいという場合は、下記記事をご参照ください。

詳しく

≫ もう発音で挫折しない!中国語特有・発音の仕方を手に入れる!

中国語 発音の仕方
Checkもう発音で挫折しない!中国語特有の”発音の仕方”を手に入れる!

  発音が通じないと、地味に落ち込みますよね。 でもそれは、もしかすると日本語特有の発音のクセが強く出ているために通じないのかもしれません。   私もそうでしたが、発音で挫折する多 ...

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音節表

≫ 一覧表PDF

ピンイン表 - ボポモフォPDF用-2

 

もしも、まだ子音・母音を学習していない場合は、先に学習されてからこちらの練習に入る事をオススメします。

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母音「ㄣ(en)」の発音を確認

口の形:日本語の「え」の口

発音の仕方:そのまま滑らかに「あん」と発音し、「ん」の時に上の歯の裏に押し当てる

前鼻音:鼻の前方で音を響かせる

 

まずは、母音「ㄣ(en)」の発音のおさらいです。

 

母音「ㄣ(en)」は、前鼻音です。

因みに、鼻音には「前鼻音(n型)」と「後鼻音(ng型)」の2種類があり、日本語では区別しませんが中国語では区別する必要があります。

 

前鼻音の「n型」は、舌を上の歯の裏に押し当て、口を少し閉じて発音するのが特徴です。

コツは「え」と「ん」を同じ強さで発音し、音を前方で響かせること。

 

また、この音は、日本語の「えん」の発音の「え」の音より、「あ」の音に近くなります。

どちらかというと英語の「æ」の音に近く、”えの口” で「あん」と発音するとキレイな音が出ます。

 

子音+「ㄣ(en)」の組み合わせ一覧

無気音 有気音 鼻音 摩擦音 側面音
両唇音 ㄅㄣ

ben

ㄆㄣ

pen

ㄇㄣ

men

唇歯音 ㄈㄣ

fen

舌尖音 ㄋㄣ

nen

舌根音 ㄍㄣ

gen

ㄎㄣ

ken

ㄏㄣ

hen

舌面音
反舌音 ㄓㄣ

zhen

ㄔㄣ

chen

ㄕㄣ

shen

ㄖㄣ

ren

舌歯音 ㄗㄣ

zen

ㄘㄣ

cen

ㄙㄣ

sen

 

「子音+ㄣ(en)」の組み合わせは全部で15通り。

 

ㄅㄣ(ben)

  1. 両唇を「え」の口の幅にした状態で「ん」と閉じる
  2. 唇に力を入れ「ㄅ(b)」と口の中で響かせる(無気音)
  3. そのまま”えの口” で「あん」と発音し、「ん」の時に舌を上の歯の裏に押し当て口を軽く閉じる

 

「ㄣ(en)」の音は、日本語の「あん」と「えん」のちょうど中間の音です。

そのため、”えの口” で「あん」と発音すると中国語の「ㄣ(en)」の音になります。

 

よって、「ㄅㄣ(ben)」の音は、”べの口” で「ばぁん」と一音節で発音するイメージです。

ポイントは、”えの口” を意識すること!

この口の形が出来ていないと「ㄣ(en)」の音にはなりませんので、ご注意ください。

また、「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じましょう。

そうすると、鼻の前方で音が響くはずです。

 

ㄆㄣ(pen)

  1. 両唇を「え」の口の幅にした状態で「ん」と閉じる
  2. 息を意識的に強く吐きながら「ㄆ(p)」と発音(有気音)
  3. そのまま”えの口” で「あん」と発音し、「ん」の時に舌を上の歯の裏に押し当て口を軽く閉じる

 

”ぺの口” で息を強く吐きながら「ぱぁん」と一音節で発音するイメージです。

「ㄆ(p)」は有気音なので、日本語の「ぱ」より唇に力を入れ、ティッシュが揺れるくらい強く息を吐きましょう。

 

「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。

 

ㄇㄣ(men)

  1. 両唇を「え」の口の幅にした状態で「ん」と閉じる
  2. 唇に力を入れ、息を鼻に通しながら「ㄇ(m)」と発音(鼻音)
  3. そのまま ”えの口” で「あん」と発音し、「ん」の時に舌を上の歯の裏に押し当て口を軽く閉じる

 

”めの口” で鼻に息を通しながら「まぁん」と一音節で発音するイメージです。

もしも、鼻音が難しい場合は、「(ん)まぁん」という風に前に小さく「ん」を入れると鼻音が出しやすくなります。

 

また、「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じましょう。

 

ㄈㄣ(fen)

  1. 両唇を「え」の口の幅にした状態で、上の歯を下唇に軽くタッチ
  2. 上の歯と下唇のわずかな隙間から思いっきり息を吐いて「ㄈ(f)」と発音(摩擦音)
  3. そのまま ”えの口” で「あん」と発音し、「ん」の時に舌を上の歯の裏に押し当て口を軽く閉じる

 

「ㄈ(f)」の発音は日本語にはないので、注意が必要です。

 

ポイントは、英語の「f」と同様に、下唇の内側を前歯で軽く噛むようにして発音すること。

まず、”への口幅” に唇を横に引いて、下唇の内側を前歯で軽く噛んだ状態でスタンバイ。

そして、息を強く吐くと同時に「ふぁん」と発音します。

 

また、「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。

 

ㄋㄣ(nen)

  1. 両唇を横に引いて、軽く口を開く
  2. 舌先を前歯の裏付け根あたりにセットし弾くと同時に、息を鼻に通して「ㄋ(n)」と発音(鼻音)
  3. ”えの口” で「あん」と発音し、「ん」の時に舌を上の歯の裏に押し当て口を軽く閉じる

 

日本語の「な」よりももっと舌先に力を入れて弾き、”ねの口” で「なぁん」と1音節で発音するイメージです。

「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じましょう。

 

また、鼻音なので息を鼻に通しながら発音すること。

もしも、鼻音が難しい場合は、「(ん)なぁん」という風に前に小さく「ん」を入れると鼻音が出しやすくなりますよ。

 

ㄍㄣ(gen)

  1. 両唇を横に引いて、軽く口を開く
  2. 舌の奥の部分を持ち上げて上あごの奥にくっつけ、舌を離した瞬間に「ㄍ(g)」と発音(無気音)
  3. ”えの口” で「あん」と発音し、「ん」の時に舌を上の歯の裏に押し当て口を軽く閉じる

 

”げの口” で「がぁん」と一音節で発音するイメージ。

また、「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。

 

喉の奥から音を出すように意識すると、キレイに発音できます。

 

ㄎㄣ(ken)

  1. 両唇を横に引いて、軽く口を開く
  2. 舌の後ろを持ち上げて上あごの奥にくっつけ、息を強く吐きながら離す瞬間に「ㄎ(k)」と発音(有気音)
  3. ”えの口” で「あん」と発音し、「ん」の時に舌を上の歯の裏に押し当て口を軽く閉じる

 

”けの口” で息を強く吐きながら「かぁん」と一音節で発音するイメージです。

「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。

 

「ㄎ(k)」は有気音なので、日本語の「か」よりも喉に力を入れ、ティッシュが揺れるくらい強く息を吐くのがコツです。

 

ㄏㄣ(hen)

  1. 両唇を横に引いて、軽く口を開く
  2. 舌の奥の方を喉を塞がない程度に持ち上げ息の通り道を微かに作り、息を吐きながら「ㄏ(h)」と発音(摩擦音)
  3. ”えの口” で「あん」と発音し、「ん」の時に舌を上の歯の裏に押し当て口を軽く閉じる

 

”への口” で息を強く吐きながら「はぁん」と一音節で発音するイメージです。

「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。

 

ポイントは、舌の奥を持ち上げるが喉は塞がないことです。

 

ㄓㄣ(zhen)

  1. 両唇を「い」の口の幅に最大限開く
  2. 舌を少しだけ後ろに引き、舌先を上あごの中央あたりに軽くあてた状態で「ㄓ(zh)」と発音(無気音)
  3. 口を横に引いたまま「あん」と発音。また、「ん」の時に舌を上の歯の裏に押し当て口を軽く閉じる

 

この音は、口の形がとても重要です。

まずは、「い」の口よりも更に大袈裟に両唇を思いっきり横に引いて、準備しましょう。

 

そして、舌を少しだけ後ろに引き、舌先を上あごの中央あたりに軽くあてます。

口を横に引いた状態をキープしたまま、「じゃん」と一音節で発音するイメージです。

 

「ん」の音を発音するときは、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。

「じゃ」と「じぇ」の中間の音を目指してみてください。

 

ㄔㄣ(chen)

  1. 両唇を「い」の口の幅に最大限開く
  2. 舌を少しだけ後ろに引き舌先を上あごの中央あたりに軽くあて、息を思いっきり吐きながら「ㄔ(ch)」と発音(有気音)
  3. その口の形のまま「あん」と発音。また、「ん」の時に舌を上の歯の裏に押し当て口を軽く閉じる

 

口の形は「ㄓ」と同様に、「い」の口よりも更に大袈裟に両唇を横に引くことがコツです。

そして、舌を後ろに引いて舌先を上あごの中央辺りに軽くあてます。

 

口を横に引いた状態をキープしたまま、息を強く吐きながら「ちゃん」と一音節で発音するイメージです。

「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じましょう。

 

「ちゃ」と「ちぇ」の中間の音を目指してみてください。

 

ㄕㄣ(shen)

  1. 両唇を「い」の口の幅に最大限開く
  2. 舌を少しだけ後ろに引き反らした状態で「ㄕ(sh)」(摩擦音)
  3. その口の形のまま「あん」と発音。また、「ん」の時に舌を上の歯の裏に押し当て口を軽く閉じる

 

口の形は両唇を横に「い」と開くこと。

また、舌を反らした時、舌先はどこにも付けないのがポイントです。

 

その状態で、口を横に引いたまま「しゃん」と一音節で発音するイメージです。

また、「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じましょう。

 

「しゃ」と「しぇ」の中間の音を目指してみてください。

 

ㄖㄣ(ren)

  1. 両唇を思いっきり横に開いて顎をひく
  2. 舌を少しだけ後ろに引いて反らし、舌先はどこにも付けずに「ㄖ(r)」(摩擦音)
  3. その口の形のまま「えん」と発音。また、「ん」の時に舌を上の歯の裏に押し当て口を軽く閉じる

 

「ㄕ(sh)」同様に両唇を思いっきり横に開き、更に顎を引きます。

 

その状態で、舌先を上顎に付くギリギリの場所にセット。(少し隙間が空いている状態)

 

そして、口を横に引いたまま喉の奥から唸るように「れぇん」と発音します。

「ん」の音を発音するときは、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。

 

喉を震わせて出す音なので、濁音のように聞こえるはずです。

「れぇ」と「らぁ」の中間の音を目指してみてください。

 

ㄗㄣ(zen)

  1. 両唇を”えの口” で準備
  2. 舌先を下の歯の裏側にくっつけて「ㄗ(z)」と発音(無気音)
  3. そのまま ”えの口” で「あん」と発音し、「ん」の時に舌を上の歯の裏に押し当て口を軽く閉じる

 

口を横に引く事を意識します。

 

ポイントは、発音が終わるまでずっと口を横に引いたままキープし、口を縦に動かさないことです。

口が縦に動くと、「ㄢ(an)」の音になってしまうので要注意!

発音の仕方は、口を横に引いた ”ぜの口” で「ざぁん」と一音節で発音するイメージです。

 

また、「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じましょう。

 

ㄘㄣ(cen)

  1. 両唇を”えの口” で準備
  2. 舌先を下の歯の裏側にくっつけて息を強く吐きながら「ㄘ(c)」と発音(有気音)
  3. そのまま ”えの口” で「あん」と発音し、「ん」の時に舌を上の歯の裏に押し当て口を軽く閉じる

 

口を横に引く事を意識。

また、「ㄘ(c)」は有気音なので、テッシュが揺れるくらい息を思いっきり吐きながら発音しましょう。

 

発音の仕方は、口を横に引いた ”えの口” で「つぁん」と一音節で発音するイメージです。

また、「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。

 

ㄙㄣ(sen)

  1. 両唇を”えの口” で準備
  2. 舌を下の歯の裏側に軽くそっと触れ、その状態で「ㄙ(s)」と発音(摩擦音)
  3. そのまま ”えの口” で「あん」と発音し、「ん」の時に舌を上の歯の裏に押し当て口を軽く閉じる

 

口を横に引く事を意識。

また、舌先は「ㄗ:z」や「:c」のようにしっかり歯に当てるのではなく、そっと軽く触れるのがポイントです。

発音の仕方は、口を横に引いた ”せの口” で「さぁん」と一音節で発音するイメージです。

「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。

 

まとめ

以上が、「子音+ㄣ(en)」の発音のコツと練習方法でした。

 

発音練習の際は、実際に自分の声を録音して聞いてみるのが効果的です。

「中国語を学ぼう ChineseSkill」というアプリなら、自分の声を録音してお手本と交互に聞くことが出来るのでオススメですよ。

 

参考になれば幸いです。

 

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