「子音+an(ㄢ)」の発音は全部でいくつある?
発音方法とコツを知りたいな。
「子音+an(ㄢ)」の組み合わせは、全部で18通り。
この記事では、
- 「子音+an(ㄢ)」の18通り全ての発音方法(台湾人の音声付)
- 発音のコツ
を台湾華語学習歴8年の筆者が解説いたいます。(発音のオンライン講師の経験有り)
中国語の発音は、子音と母音を練習して終わりではありません。
子音と母音を組み合わせた405音全てを正しく発音できることが、発音のゴールです。
子音だけ母音だけだと発音できるのに、合体した時の音がわからない…
そんな時にお役に立てれば幸いです。
※私は台湾の中国語「台湾華語」を勉強しています。そのため、普通話とは異なる部分がある事を予めご了承ください
キレイな中国語の発音になるコツ
- 中国語の「口の形・喉・息の量」をマスターしておく
- 中国語特有の発音のクセを理解しておく
中国語には “中国語の発音のクセ” というものがあります。
私はこれを知らなかったために、
通じないOR聞き取りづらいと言われ続けていました…
この2つのポイントを先に習得しておくと、効率良くキレイな発音を身につける事ができますよ♪
詳しくは、下記記事を参考にしてみて下さい。
≫中国語の口の形・喉・息を完全攻略!この方法で発音が激変しました!
中国語の母音「an(ㄢ)」の発音を確認
口の形:日本語の“あの口”より大きく開く→軽く口を閉じる
発音の仕方:そのまま滑らかに「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
前鼻音:鼻の前方で音を響かせる
母音「an(ㄢ)」は、前鼻音です。
鼻音には「前鼻音(n型)」と「後鼻音(ng型)」の2種類があり、日本語では区別しませんが中国語では区別する必要があります。
前鼻音の「n型」は、「案内(あんない)」の「ん」の音。
「あん」の「ん」の音を発音するときに、舌先を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じます。
難しければ「ん」を「ぬ(舌を離さない)」で発音すると、鼻の前方で音が響くのでおすすめですよ♪
関連記事
≫【台湾】中国語子音一覧(21個)と発音の仕方&コツを徹底解説
≫【台湾】中国語母音一覧(36個)と発音の仕方&コツを徹底解説
子音+「an(ㄢ)」の組み合わせ一覧
使う部分/息 | 無気音 息を出さない | 有気音 息を強く出す | 鼻音 鼻へ抜く | 摩擦音 摩擦を起こす | 側面音 舌の側面から抜く |
両唇音 くちびる | ban ㄅㄢ | pan ㄆㄢ | man ㄇㄢ | ||
唇歯音 くちびると歯 | fan ㄈㄢ | ||||
舌尖音 舌先 | dan ㄉㄢ | tan ㄊㄢ | nan ㄋㄢ | lan ㄌㄢ | |
舌根音 舌の根元 | gan ㄍㄢ | kan ㄎㄢ | han ㄏㄢ | ||
舌面音 舌の表面 | |||||
反舌音 舌を反らす | zhan ㄓㄢ | chan ㄔㄢ | shan ㄕㄢ ran ㄖㄢ | ||
舌歯音 舌と歯 | zan ㄗㄢ | can ㄘㄢ | san ㄙㄢ |
子音+「an(ㄢ)」の組み合わせは全部で18通り。
子音+「an(ㄢ)」の発音方法とコツ(音声付)
「ん」と発音する時に舌先を上の歯の裏に押し当て、鼻の前方で音を響かせる
前鼻音の「n型」は、「案内(あんない)」の「ん」の音です。
上手く発音できない場合は、日本語の「ぬ」を舌を離さないように発音すると息が鼻から前に抜けてキレイに発音できますよ♪
ban(ㄅㄢ)
- “えの口”で「ん」と閉じる
- 唇に力を入れ「ば」と発音し口の中で音を響かせる(無気音)
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
「ばん」ではなく、口を大きく開きながら「ばぁん」と一音節で発音するイメージです。
また、「あん」の「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じます。
難しければ、「ばぁぬ(舌を離さない)」と発音するとキレイな前鼻音になりますよ♪
pan(ㄆㄢ)
- “えの口”で「ん」と閉じる
- 唇に力を入れ息を強く吐きながら「ぱっ」と発音(有気音)
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
「ぱん」ではなく、息を強く吐くと同時に口を大きく開けながら「ぱぁん」と一音節で発音するイメージです。
「あん」の「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。
また、「ㄆ(p)」は有気音なので、日本語の「ぱ」より唇に力を入れ、ティッシュが揺れるくらい強く息を吐きましょう。
難しければ、「ぱぁぬ(舌を離さない)」と発音すると◎
man(ㄇㄢ)
- “えの口”で「ん」と閉じる
- 唇に力を入れ、息を鼻に通しながら「ま」と発音(鼻音)
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
「まん」ではなく、鼻に息を通すと同時に口を大きく開けながら「まぁん」と一音節で発音するイメージです。
「あん」の「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じましょう。
鼻音が難しい場合は、小さく「ん」を前に入れ、「(ん)まぁぬ(舌を離さない)」という風に発音するのがコツ。
fan(ㄈㄢ)
- “えの口”で、上の前歯を下唇に軽く当てる
- 上の歯と下唇のわずかな隙間から思いっきり息を吐いて「ふ」と発音(摩擦音)
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
子音の「f(ㄈ)」の音は、日本語の「ふ」のように唇をすぼめるだけではダメです!
上の前歯を下唇に軽く当て、息を強く吐くと同時に口を大きく開けながら「ふぁん」と発音します。
「あん」の「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。
難しければ、「ふぁぬ(舌を離さない)」と発音すると◎
dan(ㄉㄢ)
- 微笑むような“いの口”
- 舌先に力を入れ「だ」と発音し口の中で音を響かせる(無気音)
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
「だん」ではなく、口を大きく開けながら「だぁん」と一音節で発音するイメージです。
日本語の「だ」よりも、舌先に力を入れて弾くのがポイント。
また、「あん」の「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。
難しければ、「だぁぬ(舌を離さない)」と発音するとキレイな前鼻音になりますよ♪
tan(ㄊㄢ)
- 微笑むような“いの口”
- 舌先に力を入れ息を思いっきり吐きながら「たっ」と発音(有気音)
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
「たん」ではなく、息を強く吐くと同時に口を大きく開けながら「たぁん」と一音節で発音するイメージです。
「あん」の「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。
また、「t(ㄊ)」は有気音なので、日本語の「た」よりも舌先に力を入れ、ティッシュが揺れるくらい強く息を吐くのがコツです。
「たぁぬ(舌を離さない)」と発音すると◎
nan(ㄋㄢ)
- 微笑むような“いの口”
- 息を鼻に通しながら「な」と発音(鼻音)
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
日本語の「な」よりももっと舌先に力を入れて弾きます。
そして、鼻に息を通すと同時に口を大きく開けながら「なぁん」と1音節で発音するイメージです。
「あん」の「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。
また子音の「n(ㄋ)」は鼻音なので、息を鼻に通しながら発音します。
鼻音が難しい場合は、小さく「ん」を前に入れ、「(ん)なぁぬ(舌を離さない)」という風に発音するのがコツです。
lan(ㄌㄢ)
- 微笑むような“いの口”
- 舌先を前歯歯茎の裏につけたまま「ら」と発音した後に舌を離す(側面音)
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
「らん」ではなく、口を大きく開けながら「らぁん」と一音節で発音するイメージです。
ポイントは、舌先をつけたまま子音を発音し、息を舌の両脇から漏らすように出すこと。
子音の「l(ㄌ)」を発音する時、息を少し塞き止めて出すため、喉が他の舌尖音よりも振動するのが特徴です。
また、「あん」の「ん」の音を発音するときに、舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じる事を忘れずに!
「らぁぬ(舌を離さない)」と発音すると◎
gan(ㄍㄢ)
- 微笑むような“いの口”
- 喉に力を入れ「が」と発音し口の中で音を響かせる(無気音)
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
「がん」ではなく、口を大きく開けながら「がぁん」と一音節で発音するイメージ。
「あん」の「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。
喉の奥から音を出すように意識すると、キレイに発音できます。
「がぁぬ(舌を離さない)」と発音すると◎
kan(ㄎㄢ)
- 微笑むような“いの口”
- 喉に力を入れ息を強く吐きながら「かっ」と発音
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
「かん」ではなく、息を強く吐くと同時に口を大きく開けながら「かぁん」と一音節で発音するイメージです。
「あん」の「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。
「ㄎ(k)」は有気音なので、日本語の「か」よりも喉に力を入れ、ティッシュが揺れるくらい強く息を吐くのがコツです。
「かぁぬ(舌を離さない)」と発音すると◎
han(ㄏㄢ)
- 微笑むような“いの口”
- 喉の奥から息を吐きながら声を絞り出すように「はっ」と発音(摩擦音)
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
「はん」ではなく、息を強く吐くと同時に口を大きく開けながら「はぁん」と一音節で発音するイメージです。
「あん」の「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。
また、喉の奥から声を絞り出すように発音するのがポイントです。
「はぁぬ(舌を離さない)」と発音すると◎
zhan(ㄓㄢ)
- “いの口”よりさらに少し横に引く
- 舌を少し後ろに引き、舌先を上あごの中央あたりに軽くあてた状態で「じゃ」と発音(無気音)
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
この音は口の形が超重要で、“いの口”よりさらに少し横に引いた状態でスタンバイ。
その口の形をキープしたまま、舌先を少しだけ後ろに引き上あごの中央あたりに軽くあてます。
舌が起立した状態で「じゃ」と発音した後、口を大きく開けて「あん」の音に移行するイメージで発音します。
「あん」の「ん」の音を発音するときは、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。
横に引いた“いの口”で、舌を反らし上顎につけて「じゃぁぬ(舌を離さない)」と発音すると◎
chan(ㄔㄢ)
- “いの口”よりさらに少し横に引く
- 舌を少しだけ後ろに引き、舌先を上あごの中央あたりに軽くあて、息を思いっきり吐きながら「ちゃ」と発音(有気音)
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
“いの口”よりさらに少し横に引いた状態でスタンバイします。
その口の形をキープしたまま、舌先を少しだけ後ろに引き上あごの中央あたりに軽くあてます。
舌が起立した状態で息を強く吐きながら「ちゃ」と発音した後、口を大きく開けて「あん」の音に移行するイメージで発音。
「ch(ㄔ)」は有気音なので、テッシュが揺れるくらい息を思いっきり吐きながら発音すること。
また「あん」の「ん」の音を発音するときは、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じましょう。
横に引いた“いの口”で、舌を反らし上顎につけて息を吐きながら「ちゃぁぬ(舌を離さない)」と発音すると◎
shan(ㄕㄢ)
- “いの口”よりさらに少し横に引く
- 舌を少しだけ後ろに引き、舌先を反らして(舌はどこにもつけない)「しゃ」と発音(摩擦音)
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
“いの口”よりさらに少し横に引いた状態でスタンバイ。
その口の形をキープしたまま、舌を少しだけ反らします。(この時舌はどこにもつけないこと)
息を吐きながら「しゃ」と発音した後、口を大きく開けて「あん」の音に移行するイメージで発音します。
「あん」の「ん」の音を発音するときは、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。
横に引いた“いの口”で、舌を反らし息を吐きながら「しゃぁぬ(舌を離さない)」と発音すると◎
ran(ㄖㄢ)
- “いの口”よりさらに少し横に引く
- 舌を少しだけ後ろに引き、舌先を反らして(舌はどこにもつけない)「ら」と発音(摩擦音)
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
“いの口”よりさらに少し横に引いた状態でスタンバイ。
その口の形をキープしたまま、舌を少しだけ反らします。(この時舌はどこにもつけないこと)
息を吐きながら「ら」と発音した後、口を大きく開けて「あん」の音に移行するイメージで発音します。
「あん」の「ん」の音を発音するときは、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じること。
横に引いた“いの口”で、舌を反らし息を吐きながら「らぁぬ(舌を離さない)」と発音すると◎
喉の奥から唸るように発音するのがコツです。
喉を震わせて出す音なので濁音のように聞こえ、また「lan(ㄌㄢ)」に比べてこもった音になります。
zan(ㄗㄢ)
- 「いーだっ!」の“いの口”のように最大限引く
- その口をキープしたまま、「ざ」と発音し口の中で音を響かせる(無気音)
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
口は必ず「いーだっ!」の“いの口”のように最大限横に引くこと。
そして、口を大きく開けながら「ざぁん」と1音節で発音します。
「あん」の「ん」の音を発音するときに、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じましょう。
「ざぁぬ(舌を離さない)」と発音すると◎
can(ㄘㄢ)
- 「いーだっ!」の“いの口”のように最大限引く
- その口をキープしたまま、息を強く吐きながら「つっ」と発音(有気音)
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
「いーだっ!」の“いの口”のように最大限横に引いてスタンバイ。
そして、息を強く吐くと同時に口を大きく開けながら「つぁん」と1音節で発音します。
「c(ㄘ)」は有気音なので、テッシュが揺れるくらい息を思いっきり吐きながら発音すること。
また、日本語の「つ」のように口を丸めないように気をつけましょう。
「つぁぬ(舌を離さない)」と発音すると◎
san(ㄙㄢ)
- 「いーだっ!」の“いの口”のように最大限引く
- その口をキープしたまま、息を吐きながら「さ」と発音(摩擦音)
- 口を大きく開いて「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる
「いーだっ!」の“いの口”のように最大限横に引いてスタンバイ。
そして、息を吐くと同時に口を大きく開けながら「さぁん」と1音節で発音します。
「あん」の「ん」の音を発音するときは、必ず舌を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じましょう。
「さぁぬ(舌を離さない)」と発音すると◎
「子音+an(ㄢ)」の発音方法まとめ
以上が、「子音+an(ㄢ)」の発音方法とコツでした。
発音練習の際は、実際に自分の声を録音して聞いてみるのが効果的です。
「中国語を学ぼう ChineseSkill」というアプリなら、自分の声を録音してお手本と交互に聞くことが出来るのでオススメです。
参考になれば幸いです。
関連記事