中国語のリスニングが苦手で、会話が怖い。
リスニング力を上達させて、会話でのストレスをなくしたい!
会話の途中で気まずい雰囲気になるあの状況…
本当に辛いですよね。
私もリスニングが苦手だったので、その気持ちが痛いほどよくわかります。
その上、何よりも辛かったのが、どんなに頑張って勉強してもリスニングが上手くならないことでした。
でもこれは、ただ単に私がリスニングの正しい勉強方法を知らなかっただけでした。
リスニングの学習で大事なのは、“リスニングに必要な能力を理解した上で勉強すること” です。
という事でこの記事では、
- リスニングに必要な2つの能力
- リスニングの正しい勉強法
をまとめました。
私はこの方法でリスニング力が大幅にUPし、ネイティブとの会話に抵抗がなくなりましたよ。
詳しく解説しますね!
※私は台湾の中国語「台湾華語」を勉強しています。そのため、普通話とは異なる部分がある事を予めご了承ください
中国語のリスニングに必要な2つの能力
- 音を正しく聞き取れる
- 音を意味として正しく理解できる
リスニングで必要な能力は、上記二つです。
私達は日本語を話す時、無意識のうちに上記二つの工程を行って会話を成立させています。
そして、これを中国語でも瞬時に出来るようになって初めて、中国語のリスニングが出来たことになります。
“音のみ”を頼りに、意味まで変換できるようになること!
リスニングが苦手な理由は、二つのうちのどちらか、もしくはどちらも出来ていないがためにそう感じるのです。
以下、この二つの能力について詳しく解説していきますね。
① 音を正しく聞き取れる
- 中国語を構成する405音を正しく聞き取れる
- 声調を正しく聞き分けられる
音を正しく聞き取れる状態とは、「中国語を構成する405音」と「声調」を正しく聞き取れる状態を指します。
しかし、中国語の場合、
似ている音や日本語では区別しない音があり、更には声調があるために、中国語のリスニングは本当に難しいです。
音が似ている単語の例
小(小さい) | 少(少ない) |
xiǎo ㄒ一ㄠˇ | shǎo ㄕㄠˇ |
換(替える) | 放(置く) |
huàn ㄏㄨㄢˋ | fàng ㄈㄤˋ |
船(船) | 床(ベッド) |
chuán ㄔㄨㄢˊ | chuáng ㄔㄨㄤˊ |
などなど。
これらの音は、初めは同じ音に聞こえるのではないでしょうか。
同じ音で声調が異なる単語の例
買(買う) | 賣(売る) |
mǎi ㄇㄞˇ | mài ㄇㄞˋ |
眼睛(目) | 眼鏡(メガネ) |
yǎn jīng 一ㄢˇㄐ一ㄥ | yǎn jìng 一ㄢˇㄐ一ㄥˋ |
露營(キャンプ) | 錄影(録画する) |
lù yíng ㄌㄨˋ一ㄥˊ | lù yǐng ㄌㄨˋ一ㄥˇ |
精子(精子) | 鏡子 (ミラー) |
jīng zǐ ㄐ一ㄥㄗˇ | jìng zi ㄐ一ㄥˋㄗ˙ |
中国語は同じ音で声調が異なる単語が多数存在するため、声調を正しく聞き取れることはとても重要です。
音を正しく聞き取れないと意味の理解が難しくなる
音を正しく聞き取れないと、次の工程の「音を意味として正しく理解すること」のハードルが一気に上がります。
なぜなら、“選択肢が増えるから”です。
例えば
例えば日本語の「梨」ですが、中国語では「梨子/ lí zi」と言います。
この単語は「梨(ㄌㄧˊ)」が第二声ですが、同じ音で声調が異なる単語に「スモモ」と「栗」があります。
李子(スモモ) lǐ zi 第三声 | 栗子(栗) lì zi 第四声 |
「li zi」が食べたいな!
梨(二声)?
スモモ(三声)?
栗(四声)?
どれだろう?
このように、声調の習得が出来ていないと、瞬時に判断できず悩む時間が必要になります。
しかも、この場合は全て食べ物なので文脈から判断するのは難しい可能性も…
もしも、この時声調を正しく聞き取れていれば、迷うことなく「梨子(梨)」と理解できますよね。
つまり、声調を正しく聞き取れることは、「意味の理解が楽になる」ことに繋がります。
② 音を意味として正しく理解できる
続いては、「音を意味として理解できる」ことについて解説していきます。
例えば、
你才來了!( やっと来た!)
と言われた場合。
意味だけではなく、「才」に表現されている相手の “不満・イライラ” まで感じ取れるかどうかが重要になってきます。
つまり、 “理解できる” とは、音を聞いて瞬時に意味に変換でき、また相手が伝えたい感情や状況を正しく理解できることを指します。
最初は、聞き取る事に必死で相手の意図まで理解できないのが当たり前。
これを訓練して出来るようにしていきます!
場面・範囲・感情を理解すること
意味として理解する際に重要なのが、下記の3点です。
- 場面:どんなシーンで使う言葉なのか
- 範囲:どの範囲・状況で使えるのか
- 感情:どんな感情を伝える言葉なのか
この3つが抜け落ちていると、知らず知らずのうちに相手に誤解を与えるような言い方になっている可能性も。
そうならないためにも、言葉の正しいニュアンスを覚える事が大切です。
リスニングにおけるインプットは「音→意味への変換」
リスニングでは、全ての情報は耳から音で入ってきます。
ということは、リスニングにおける正しいインプットというのは耳からするのが正解です。
ですが、ほとんどの方がこの事を知らず、目からのインプットすなわちリーディングのためのインプットに勤しんでいるのです。
これがリスニングが出来ない理由です
解決策としては、音を聞いて意味に変換する(イメージする)訓練を積むことです。
例えば、「拉開」という単語を聞いて、下記のようにその状況をイメージします。
これを今までの学習にプラスするだけで、「音→意味」の変換が容易にできるようになり、リスニングが驚くほどに上達します。
中国語のリスニング力をUPさせる効果的な学習法
リスニングに必要な能力を理解したところで、最後はリスニング力を向上させるのに効果的な学習方法についてです。
苦手な部分を重点的に学習するなど、自分に合った方法を取り入れてみてくださいね!
405音と声調を正しく聞き取る練習
音を正しく聞き取る能力を向上させるには、「ディクテーション」がおすすめです。
ディクテーションの学習法は下記の通り。
単語(音声付き)を準備し、何も見ずにピンイン(もしくは注音)と声調で書き取る
シンプルですが、効果は絶大です。
新単語を覚える際は、まず「ディクテーション」をして正しく音を聞き取れているかチェックすること。
そうすることで、中国語の音が脳にインプットされ、今まで同じ音に聞こえていたのが全く異なる音に聞こえるようになりますよ。
詳細は、下記の記事を参考にしてみて下さい。
音を意味に変換する練習
音を意味に変化する練習は、下記の手順で行います。
- 説明を読んで理解する(場面・範囲・感情)
- 理解したものを頭の中でイメージする
- イメージと音を結びつける
まずは、単語の持つ「場面・範囲・感情」をイメージ化。
そして、そのイメージと音を結びつける作業を行うことで、日本語と同じように音を聞いただけで意味に変換出来るようになります。
普段、テキストを見て「中国語→日本語」に変換して覚えているだけの場合、
更に②理解したものを頭の中でイメージする、③イメージと音を結びつける学習を加えてみて下さい。
リスニングが驚くほど上達しますよ!
詳しくは、下記の記事を参考にしてみて下さい。
中国語リスニングの勉強法まとめ
以上が、中国語のリスニングに必要な2つの能力と勉強法についてでした。
リスニングは難しいですが、私は上記方法を取り入れることでリスニング力を向上させる事ができました。
また、リスニングを更に上達させるには、聞き取れない原因を細分化して学習していくことです。
細分化することで、“何が苦手なのか”が明確になり、より的確なアプローチが可能になります。
詳しくは、「中国語リスニングのコツ!聞き取れない4つの原因と解決策」の記事を参考にしてみて下さい。
参考になれば幸いです。
ではまた!
関連記事