リスニング

中国語が聞き取れるようになるには?リスニングが下手な理由と上達法

2021年2月10日

中国語 聞き取れるようになるには

毎日真面目に勉強しているのに、どうしても中国語のリスニングが上手くならない。

どうやったら聞き取れるようになるのか、上達法を教えて欲しい。

リスニング、難しいですよね。

テキストの例文はちゃんと聞き取れるのに、いざネイティブとの会話になった途端に聞き取れなくなる・・・

でも、これには明確な理由があるので、落ち込まなくて大丈夫です。

私もはじめの頃はリスニングに苦手意識がありましたが、理由を知って正しい方法で練習していくことで克服する事が出来ました。

まずは、リスニングがなぜ難しいのかを理解し、その上で聞き取れない原因を解決していきましょう。

この記事でわかること

リスニングが上手くならない理由と上達法

リスニングが得意になる

リスニングは実はスピーキングよりも難しい

リスニンは “聞くだけ” なのでとても簡単なイメージがありますが、実はスピーキングよりも難しいのがリスニングです。

語彙力の差が顕著に現れるのがリスニング

なぜかというと、中国語ネイティブと中国語学習者の語彙力の差が顕著に現れるのがリスニングだからです。

ネイティブは、当たり前ですが中国語学習者の私達よりも語彙力が高いです。

そして、彼らは知っている単語の中から、自分が伝えたい内容に一番フィットした単語を選んで話します。

つまり、私達の語彙力に合わせて会話をしてくれる訳ではないのです。

これが、ネイティブとの会話になった途端リスニングが難しく感じる理由です。

台湾人が中学を卒業するまでに習う単語数は4500語

では一体、ネイティブとの会話ではどのくらいの単語数が必要なのか?

台湾人が中学校を卒業するまでに習う中国語の単語数は、約4500語です。

また、一般的には、中国語の場合は5000語を知っていれば会話の9割を理解できると言われています。

よって、ネイティブとの会話で必要な単語数は、約4500〜5000語というのが一つの目安となります。

仮にあなたの現在の語彙力が1000語だとすると、リスニングが出来なくても仕方がないということになるので、落ち込まなくて大丈夫です。

知っている単語を使って話すのがスピーキング

一方でスピーキングは、自分の知っている単語を使って話します。

そのため、語彙力が3000語ほどあり、尚且つその単語を ”実践で使えるレベル” で習得している場合、日常会話であればさほど難しくはありません。

台湾華語の学習で有名なテキスト「視聴華語」をシリーズ5まで学習して得られる単語数は、約3000語

覚えた単語は必ず聞き取れるようにすること

以上の理由から、リスニングが難しいと感じるのは自然なことであり、そこは一旦受け入れることも大切です。

その上で、「覚えた単語は必ず聞き取れるようにすること」です。

つまり、実践で使えるレベルで習得したかどうかが、ネイティブとの会話の際にレベルの差として顕著に現れる事になります。

使いこなせるレベルとは?

因みに使いこなせるレベルとは、下記の状態を指します。

  • 通じる発音で言える
  • 正しく聞き取れる
  • 適切に使える

テキストを読んで覚える学習法だと、”知識レベル” で学習が終わってしまいます。

この状態だと、スピーキングの際にスラスラと単語は出てきませんし、リスニングでも聞き取れない・聞き間違えてしまう可能性も。

そのため、

単語を覚える際は、知識レベルではなく ”実践で使えるレベル” で覚えるようにすること。

これが何よりも重要です。

聞き取れない原因を細分化する

  1. 音を正しく聞き取れない
  2. 音を意味として理解できない
  3. 理解が会話の速度に追いつかない
  4. 知らない単語ばかり・知っている単語でも意味が違うように感じる

リスニングが出来ない原因を細分化すると、ざっと上記の4点になります。

これを一つずつクリアにしていきます。

①音を正しく聞き取れない

  • 中国語を構成する約400の音を正しく聞き取れる
  • 声調を正しく聞き分けられる

音を正しく聞き取れる状態というのは、「中国語を構成する約400音」と「声調」を正しく聞き取れる状態を指します。

特に、中国語には声調と呼ばれるイントネーションがあり、同じ音でも声調の異なる単語が多数存在するため、かなり厄介です・・・

解決法:ディクテーションをする

そこでお勧めなのが、”ディクテーション” という学習方法です。

この学習法は、「音声を聞いて、聞こえてきた通りに書き取る」という至ってシンプルなもの。

けれども、ディクテーションによって得られる効果は絶大です。

  • 効果1:音の違いがわかるようになる
  • 効果2:自分の苦手な音がわかる

詳しくは「ディクテーション」の記事に書いていますのが、参考になさって下さい。

詳しく

≫ 中国語リスニングの苦手意識がなくなる勉強法「ディクテーション」

中国語 リスニング 苦手
Check中国語リスニングの苦手意識がなくなる勉強法「ディクテーション」

  中国語は声調があるために、余計にリスニングが難しく感じます。 私も初めの頃は、声調がとにかく苦手でした。 また、「小(ㄒ一ㄠˇ・xiǎo)」や「少(ㄕㄠˇ・shǎo)」など似ている音の聞 ...

続きを見る

②音を意味として理解できない

  • インプットの方法を間違えている

会話をしている時、私達が頼りにできるのは「音」のみです。

よって、耳から入ってくる音だけを頼りに、意味まで変換しなくてはなりません。

ですが実際の学習はというと、テキストを読んで「目」からのインプットだけで終了しているはずです。

解決法:音を聞いて意味に変換する訓練を積む

解決策としては、音を聞いて意味に変換する(イメージする)訓練を積むことです。

今までやっていたテキストを読むという学習法に、「耳から入ってきた音→意味への変換」の練習をプラスします。

詳しくは「中国語のリスニングが難しい理由は“インプットの仕方”に問題あり」の記事に書いていますのが、参考になさって下さい。

詳しく

≫ 中国語のリスニングが難しい理由は“インプットの仕方”に問題あり

中国語 リスニング 難しい
Check中国語のリスニングが難しい理由は“インプットの仕方”に問題あり

  読めば理解できるけど、リスニング(音)のみだと理解ができない・・・ 中国語を勉強していると誰しもがぶつかる壁です。   でも、これは “インプットの仕方が間違っているだけ” な ...

続きを見る

③理解が会話の速度に追いつかない

  • リスニングの練習不足

理解が会話の速度に追いつかない理由は、圧倒的なリスニングの練習不足です。

ネイティブの会話のスピードというのは、テキストに付属している音声とは違いめちゃくちゃ早いです・・・

けれども、私たちはこのスピードに慣れなければなりません。

解決法:ネイティブの会話をひたすら聞く

解決策は、ひたすら聞いてネイティブのスピードに慣れるしかありません!苦笑

オススメは、「YouTube」を見ることです。

ドラマではなく「YouTube」をオススメする理由は、次の通り。

  • 10分〜20分前後と動画が短い
  • 会話のやりとり・説明文が多い

動画が短いと、一本の動画を学習し終えたという達成感を感じやすいです。(モチベーション的にかなり大事!)

また、簡単な会話よりも説明文が多いため、言い回しなど参考になる事が多いのが特徴として挙げられます。

さらには、台湾の場合、繁体字の字幕が付いているので中国語学習にはもってこいです!

オススメのチャンネル

≫ 一件襯衫

≫ 曾之喬 chiaochiaotzeng

≫ 滴妹

中級レベルであれば、6〜7割は理解できる内容だと思います。

最初は全てを理解するのは難しいですが、何度も何度も繰り返し聞くことで慣れてくるので頑張って下さいね!

④知らない単語ばかり・知っている単語でも意味が違うように感じる

  • 参考書でしか勉強していない
  • 実践経験が乏しい

ネイティブと会話していると、

知らない単語がたくさん出て来る・・・

もしくは、知っている単語のはずなのに意味が違う気がする・・・

という状況に頻繁に遭遇します。

その理由は簡単で、テキストにある単語・例文と実際の会話で使う単語・例文が乖離しているためです。

例えば

「正」という単語。

辞書には「正しい・まさに」という意味が載っていますが、数年前から台湾では「可愛い・キレイ」という意味でも使われるように。

你看那個人!很正~

很正?

(あの人は正しい??)

「正」が可愛い・キレイという意味でも使われるという事を知っていなけば、意味不明です・・・

解決法

  • テキストを使った勉強は早く終わらせる

テキストを使った勉強も重要です。

ただし、ネイティブとの会話をスムーズに出来るようになりたければ、テキストを使った勉強はさっさと終わらせて実践で使える単語や文をどんどん増やしていく事です。

「勉強=テキストを使う」

というイメージがあるため、とにかくテキストを使って勉強をしなければ!と思いがち。

けれども、先ほども申し上げた通り、テキストとネイティブが実際に使う単語・文は違う事が多いです。

そのため、テキストでの勉強は早々に切りあげて、台湾人の友達を作って話す・YouTubeを見るなど実践から使える単語を吸収していきましょう。

最後に

以上が、「リスニングが上手くならない理由と上達法」についてでした。

中国語の勉強を始めたばかりの頃は、スピーキングは難しい!と思っていましたが、ネイティブと会話する機会が増えれば増えるほど、リスニングの難しさを思い知らされるようになりました。

今でも、正直リスニングは難しいと感じる事があります。

だって、台湾人(特にご年配の方々)は台湾語を混ぜながら話すんですもの・・・苦笑

いつか中国語も台湾語も自然に聞き取れるようになる日を夢見て。

参考になれば幸いです。

関連記事

・音の聞き取りが苦手

≫ 中国語リスニングの苦手意識がなくなる勉強法「ディクテーション」

・インプットの方法を見直す

≫ 中国語のリスニングが難しい理由は“インプットの仕方”に問題あり

・リスニングに必要な要素とは?

≫ <中国語・リスニング勉強法>まずは聞き取りに必須の要素を知る

-リスニング