【台湾】中国語母音一覧(36個)と発音の仕方&コツを徹底解説|注音・音声付

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中国語 発音 母音 一覧

中国語の母音はいくつある?

母音の学習で注意すべき点があれば教えて欲しいな。

中国語において「母音」は、音を区別するのに重要な役割を担っています。

そのため、母音を疎かにすると、

ネイティブにとって非常に聞き取りづらい音になってしまうので注意が必要です。

ちなみに、発音習得のステップは、下記の通り。

  • 子音(21個)・母音(36個)
  • 声調(4声・軽声)
  • 子音+母音の組み合わせ405音

今回は、発音の基礎である「母音」について台湾華語学習歴8年の筆者が解説いたします。(注音・音声付)

私が母音を習得したコツをこの記事に詰め込んでいますので、焦らずゆっくり練習して下さいね!

この記事でわかること
  • 中国語の母音の種類(注音付)
  • 母音の役割と発音の仕方&コツ

※私は台湾の中国語「台湾華語」を勉強しています。そのため、普通話とは異なる部分がある事を予めご了承ください

目次

中国語の母音の特徴を解説

中国語の母音の特徴は下記の通りです。

①母音の種類は「36個」

中国語の母音は全部で36個あります。

日本語と同様に「子音+母音」で1音が構成されていて、「Ka」の “a” の部分にあたるのが母音です。

因みに「か・Ka」の ”K” は子音。

≫子音の発音方法はこちら

②台湾の場合:ボポモフォの母音は16個

中国語の母音は36個と言いましたが、台湾の場合、発音記号“ボポモフォ”の母音は16個です。

引用:國語日報社

ただ、ピンイン同様に複合母音が存在するため、この16個の母音だけを覚えれえばOKというわけでもないです。

この記事では、複合母音を含めた全ての母音36個をご紹介しています。

③母音は「口の開け方」の標識

母音は音を発音する時の「口の開け方」の標識です。

日本語よりも大袈裟なくらいに口を動かすのがコツ。

また、二重母音は「より口の大きい母音にアクセントを置く」というルールがあります。(詳細は後述)

口の開け方をしっかり意識しましょう。

④中国語の音は必ず母音で終わる

子音が音の出だしの部分だとすると、母音はその音を終わらせる音と言えます。

なぜなら、中国語は日本語の発音とは違い、一音節の中で音が「子音→母音」に移行して終わるからです。

例えば、「ba(ㄅㄚ)」は、日本語なら最後まで子音がくっついたまま「ばー」と言う音に。

しかし、中国語は「ば→あ」と言う風に、音が子音で始まりその後滑らかに母音に移行して終わります。

中国語特有の発音の仕方を知らないと、いつまで経っても通じないままです…

発音を勉強する際は、中国語特有の発音方法について理解しておくと、キレイな発音が身につきますよ♪

中国語特有の発音方法については、、「中国語特有の発音の仕方とコツ!もう発音で挫折しない!」の記事を参考にしてみて下さい。

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⑤母音だけでも一つの音になる

子音は単独では発音できませんが、母音の場合は全ての音が母音単体でもひとつの音になります。

これは、日本語の「あいうえお」と同じですね。

母音は数が多く大変ですが、正しい音を出せるようになると発音がグッと上手になります。

焦らず、一つずつ確実に正しい音が出せるように練習しましょう。

中国語の母音の種類と発音方法(ピンイン・注音)

スクロールできます

単母音
基本母音a
o
e
i
u
ü
特殊母音er





複合母音




二重母音
ai
ou
ei
ia
一ㄚ
ua
ㄨㄚ
üe
ㄩㄝ
ao
yo
一ㄛ
uo
ㄨㄛ
ie
一ㄝ


三重母音
iao
一ㄠ
uai
ㄨㄞ
iu
一ㄡ
ui
ㄨㄟ


鼻母音

前鼻音
(n型)
an
en
ian
一ㄢ
uan
ㄨㄢ
üan
ㄩㄢ
in
一ㄣ
un
ㄨㄣ
ün
ㄩㄣ

後鼻音
(ng型)
ang
eng
iang
一ㄤ

uang
ㄨㄤ
iong
ㄩㄥ
ing
一ㄥ
ong
ㄨㄥ
中国語母音の種類

「口の形」を意識しながら練習してみて下さいね!

中国語の単母音

まずは単母音から解説いたします。

単母音は、基本母音6個と特殊母音1個の音があります。

基本母音

基本母音は全部で6個あり、口の大きさは上記の図の通り一番左の「ㄚ:a」が一番大きく、右へ行くほど小さくなります。

口の大きさは、二重母音でアクセントの位置に関係してくるので、覚えておくと便利です。

ㄚ:a

口の形:日本語の“あの口”よりもっと下顎を下げて大きく開く

発音の仕方:そのまま「あー」と喉の奥から声を出す

ㄛ:o

口の形:日本語の“おの口”より若干口を前に突き出し、口の中に丸い空間を作る

発音の仕方:そのまま「おー」と口の中で音を響かせる

“おの口”より更に口を突き出して「お」と発音するため、日本語の「う」と「お」のちょうど中間くらいの音になります。

ㄜ:e

口の形:日本語の“えの口”を準備

発音の仕方:“えの口”のまま喉の奥から「おー」と発音

日本語にはない音なので練習必須です。

コツは“えの口”を作り喉の奥から「おー」と発音すること。

そうすると喉の奥の辺りから、「あ」のような「お」のような曖昧な音が出ているはずです。

その低い音が、「ㄜ:e」の音です。

一:i / yi

口の形:日本語の“いの口”よりも口をもっと横に引く

発音の仕方:そのまま「いー」と発音

ㄨ:u / wu

口の形:日本語の“うの口”よりももっと口を突き出す

発音の仕方:そのまま「うー」と発音

ㄩ:ü / yu

口の形:口を少し突き出して日本語の“ゆの口”を準備

発音の仕方:“ゆの口”のまま、「いー」と発音

日本語にはない音なので練習必須です。

コツは“ゆの口”を作り「いー」と発音すること。

そうすると、口の中の形は「い」の状態ですが、唇は「ゆ」の形になります。

発音してみると、「い」と「ゆ」の中間くらいの音になっていませんか?

その音が「ㄩ:ü」の音です。

特殊母音

続いては特殊母音です。

ㄦ:er

口の形:口を半開きの状態で準備

発音の仕方:喉の奥の方から「あー」と発音しながら舌を巻く

この音は単独で発音します。(子音と組み合わせて発音しない)

ポイントは、まずは舌を巻かずに「あー」と発音し、その後途中で舌を巻いて音を変化させることです。

舌を巻いたときに、舌先はどこにも触れないように注意!

因みに、台湾の中国語は、語尾に「ㄦ(er)」の発音をつける「ㄦ化(r化)」がないのが特徴です。

ただし、「兒子(ㄦˊ ㄗ˙・ér zi)」など、この音を使った単語は存在するので、ちゃんと発音できるようなっておきましょう。

中国語の複合母音

続いては、母音が二つ以上組み合わさって発音される複合母音についてです。

複合母音は「二重母音」と「三重母音」の2種類。

日本語だと2音節として発音される音も、中国語では1音節として発音します。

コツは、音を分けずに滑らかに一つの音として発音すること!

二重母音

ポイント

二重母音は、より口の大きい発音にアクセントを置く

ㄞ:ai

口の形:日本語の“あの口”よりも下顎を下げて大きく開く→素早く横に引き“いの口”へ

発音の仕方:滑らかに「あぃ」と発音

前の音にアクセント:最初の「あ」の音を強く発音する

日本語だと、「あい」は「あ」+「い」の2音節という考え方です。

しかし中国語の場合、この「ㄞ:ai」は1音節のため、「あ」と「い」を別々に発音しないように注意しましょう。

また、この「ㄞ:ai」は最初の音を強く発音します。

「あぃ」という風に、「あ」を強く発音した後ろに「い」を小さくくっつけて発音すると◎。

ㄠ:ao

口の形:日本語の“あの口”よりも下顎を下げて大きく開く→突き出す

発音の仕方:滑らかに「あぉ」と発音し、「お」の時に日本語の「う」の口くらい口を突き出す

前の音にアクセント:最初の「あ」の音を強く発音する

「あぉ」という風に「あ」を強く発音。

日本語の「お」よりも口を突き出すので、「あぉ」よりは「あぅ」に近い音になります。

ㄡ:ou

口の形:日本語の“おの口”より若干前に口を突き出す→更に口をすぼめる

発音の仕方:滑らかに「おぅ」と発音

前の音にアクセント:最初の「お」の音を強く発音する

「お」を強く「おぅ」と発音。

「お」を口を突き出して発音するので、こもった「おぅ」の音に聞こえます。

ㄟ:ei

口の形:日本語の“いの口”を準備

発音の仕方:滑らかに「えぃ」と発音

前の音にアクセント:最初の「え」の音を強く発音する

拼音だと「ei」と表記されるため、単母音の「e」の音と思われがちです。

ただ、複合母音の時の「e」は日本語の「え」に近い音になり単母音の「e:ㄜ」とは異なるので注意しましょう。

一ㄚ:ia / ya

口の形:日本語の“いの口”よりも口をもっと横に引く→下顎を大きく開けて“あの口”へ

発音の仕方:滑らかに「ぃあ」と発音

後の音にアクセント:後ろの「あ」の音を強く発音する

「ぃあ」という風に、後ろの「あ」の音を強く発音。

“いの口”→“あの口”に移行しながら発音するため、「あ」は「や」に近い音になり「ぃや」という風に聞こえます。

また、単独で発音する時は、「やー」に限りなく近い音に。

最初に小さく「ぃ」を発音するのがコツ。

一ㄛ:yo

口の形:日本語の“いの口”よりも口をもっと横に引く→口を突き出す

発音の仕方:滑らかに「ぃお」と発音

後の音にアクセント:後ろの「お」の音を強く発音する

“いの口”→“口を突き出す”ように口の形が移行するので、「ぃよ」または限りなく「よー」に近い音に聞こえます。

また、この音は単独で発音する(子音と組み合わせて発音しない)のが特徴で、普通話にはない音になります。

台湾の語気助詞によく使われますよ♪

一ㄝ:ie / ye

口の形:日本語の“いの口”よりも口をもっと横に引く

発音の仕方:そのまま滑らかに「ぃえ」と発音

後の音にアクセント:後ろの「え」の音を強く発音する

後ろの「え」を強く「ぃえ」と発音。

ㄨㄚ:ua / wa

口の形:日本語の“うの口”よりもっと突き出す→口を大きく開け“あの口”へ

発音の仕方:滑らかに「ぅあ」と発音

後の音にアクセント:後ろの「あ」の音を強く発音する

“うの口”→“あの口”へ移行しながら発音するので、「あ」は「わ」に近い音になり「ぅわ」という風に聞こえます。

また、単独で発音する時は、「わー」に限りなく近い音に。

最初に小さく「ぅ」と発音するのがコツです。

ㄨㄛ:uo / wo

口の形:日本語の“うの口”よりももっと口を突き出す→口を緩め“おの口”へ

発音の仕方:滑らかに「ぅお」と発音

後の音にアクセント:後ろの「お」の音を強く発音する

“うの口”→“おの口”に移行しながら発音するため、「お」は「を」に近い音になり「ぅを」という風に聞こえます。

ただし、

日本語の「をー」ではないので注意

「をー」だと通じません…

最初に必ず小さく「ぅ」を発音するのがポイントです。

ㄩㄝ:üe / yue

口の形:口を少し突き出して日本語の“ゆの口”を準備→口を緩め“えの口”へ

発音の仕方:滑らかに「ぃえ」と発音

後の音にアクセント:後ろの「え」の音を強く発音する

この音は日本語にない「ㄩ:ü」の音から始まります。

コツは、口を突き出して「ゆ」の口の形を作り、「ぃえ」と発音することです。

そうすると「ぃえ」と「ゅえ」のちょうど中間の「ㄩㄝ:üe」の音になります。

三重母音

ポイント

三重母音は、真ん中の音にアクセントを置く

一ㄠ:iao / yao

口の形:日本語の「い」よりも口をもっと横に引く→口を大きく開ける→丸く突き出す

発音の仕方:滑らかに「ぃあぉ」と発音

真ん中の音にアクセント:真ん中の「あ」の音を強く発音する

まず、口を横に引いて軽く「い」と発音し、そのまま少し下顎を下げて「あ」、最後に口をすぼめて「お」と発音します。

真ん中の「あ」を強く発音しながら、この動作を一つの音(1音節)として滑らかに発音するのがポイント。

口を突き出しながら発音するので、「ぃあぉ」よりは「ぃやぉ」のように聞こえます。

また、単独で発音する時は、「やぉ」に限りなく近い音に。

最初に小さく「ぃ」を発音するのがコツです。

一ㄡ:iu / you

口の形:日本語の「い」よりも口をもっと横に引く→少し緩める→突き出す

発音の仕方:口を突き出しながら滑らかに「ぃおぅ」と発音

真ん中の音にアクセント:真ん中の「お」の音を強く発音する

まず、口を横に引いて軽く「い」と発音し、少し口を緩めて「お」、最後に口を突き出して「う」と発音します。

真ん中の「お」を強く発音

“いの口”から口を突き出すように移行しながら発音するので、「ぃおぅ」よりは「ぃよぅ」に近い音になります。

また、単独で発音する時は、「よぅ」に限りなく近い音に。

最初に小さく「ぃ」を発音するのがコツです。

ココに注意

ピンインだと「iu」と表記されるため、「o」の音を発音せずにそのままローマ字読みしてしまいがち。

けれども、この発音は「iou」と発音するのが正しく、表記と実際の音が異なるので注意が必要です。

ㄨㄞ:uai / wai

口の形:日本語の“うの口”よりもっと突き出す→口を大きく開ける“あの口”へ→横に引く“いの口”

発音の仕方:滑らかに「ぅあぃ」と発音

真ん中の音にアクセント:真ん中の「あ」の音を強く発音する

まず、口を突き出して「う」と発音し、口を大きく開け「あ」、最後に横に引いて「い」と発音します。

真ん中の「あ」を強く発音

“うの口”→“あの口”へ移行しながら発音するので、「ぅあぃ」よりは「ぅわぃ」のように聞こえます。

また、単独で発音する時は、「わぃ」に限りなく近い音に。

最初に小さく「ぅ」を発音するのがコツです。

ㄨㄟ:ui / wei

口の形:日本語の「う」よりももっと口を突き出す→少し緩める→横に引く“いの口”

発音の仕方:滑らかに「ぅえぃ」と発音

真ん中の音にアクセント:真ん中の「え」の音を強く発音する

まず、口を突き出して「う」と発音し、少し緩めて「え」、最後に横に引いて「い」と発音します。

真ん中の「え」を強く発音

ココに注意

ピンインだと「ui」と表記されるため、「e」の音を発音せずにそのままローマ字読みしてしまいがち。

けれども、この発音は「uei」と発音するのが正しく、表記と実際の音が異なるので注意が必要です。

中国語の鼻音

最後に鼻音です。

鼻音は、「前鼻音(n型)」と「後鼻音(ng型)」があり、日本語では区別しませんが中国語では区別する必要があります。

コツは、意識すること。

意識しながら練習していると、段々と音の違いがわかるようになってきますよ♪

前鼻音(n型)

前鼻音の「n型」は、「案内(あんない)」の「ん」の音です。

「ん」と発音する時に舌先を上の歯の裏に押し当て、鼻の前方で音を響かせるのがポイントです。

上手く発音できない場合は、日本語の「ぬ」を舌を離さないように発音すると息が鼻から前に抜けてキレイに発音できますよ♪

ㄢ:an

口の形:日本語の“あの口”より大きく開く→軽く口を閉じる

発音の仕方:そのまま滑らかに「あん」と発音し、「ん」の時に舌先を上の歯の裏に押し当てる

前鼻音:鼻の前方で音を響かせる

「あん」の「ん」の音を発音するときに、舌先を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じます。

難しければ「ん」を「ぬ(舌を離さない)」で発音すると、鼻の前方で音が響くのでおすすめです。

「あ」と「ん」の音の強さがほぼ同じになり、キレイな音が出ますよ。

ㄣ:en

口の形:日本語の“えの口”→軽く口を閉じる

発音の仕方:滑らかに「あん」と発音し、「ん」の時に上の歯の裏に押し当てる

前鼻音:鼻の前方で音を響かせる

この音は、日本語の「えん」の発音の「え」の音より「あ」の音に近くなります。

英語の「æ」の音に近く、“えの口”で「あん」と発音するとキレイな音が出ます。

ただ、この音は日本語の「えん」でも通じるので、難しければ「えん」でOK!

コツは「え」と「ん」を同じ強さで発音し、音を前方で響かせることです。

一ㄢ:Ian / yan

口の形:日本語の“いの口”よりも口をもっと横に引く→軽く閉じる

発音の仕方:滑らかに「いえん」と発音し、「ん」の時に口を軽く閉じて上の歯の裏に押し当てる

前鼻音:鼻の前方で音を響かせる

この音は「いえん」と発音し、「いあん」ではありません。

表記は「一ㄢ(ian)」ですがこの「ㄢ(an)」は音が変化します。

表記通りに読んでしまわないよう注要注意!

一ㄣ:in / yin

口の形:日本語の「い」よりも口をもっと横に引く→軽く閉じる

発音の仕方:そのまま滑らかに「いん」と発音し、「ん」の時に上の歯の裏に押し当てる

前鼻音:鼻の前方で音を響かせる

「ん」を発音する時に舌先を前歯の裏に押し当て、音を鼻の前方で響かせるように意識します。

コツは「い」と「ん」を同じ強さで発音することです。

ㄨㄢ:uan / wan

口の形:日本語の「う」よりももっと口を突き出す→大きく口を開けて“あの口”→軽く閉じる

発音の仕方:滑らかに「うあん」と発音し、「ん」の時に舌を上の歯の裏に押し当てる

前鼻音:鼻の前方で音を響かせる

まず、口をすぼめて「う」、そのまま大きく口を開いて「あ」、最後に舌を上の歯の裏に押し当て「ん」と発音します。

「ん」と発音する時は、舌先を上の歯の裏に押し当て口を少し閉じることを忘れずに。

難しければ「ん」を「ぬ(舌を離さない)」で発音すると、鼻の前方が響くのでおすすめです。

コツは「う」と「あん」を同じ強さで発音し、音を前方で響かせること

単独で発音する時は、「わん」に限りなく近い音になります。

ㄨㄣ:un / wen

口の形:日本語の“うの口”よりも口を突き出す→“えの口”→軽く閉じる

発音の仕方:口を突き出して「う」、“えの口”で「あん」と発音し、「ん」の時に舌を上の歯の裏に押し当てる

前鼻音:鼻の前方で音を響かせる

まず、口をすぼめて「う」と発音し、次に“えの口”で「あん」と発音。

「ㄣ:en」の発音は、日本語の「えん」よりも「え」の音が「あ」に近くなります。

もしも「ㄣ:en」の発音が難しい場合は、日本語の「えん」と発音しても通じるので、滑らかに一音節で「うえん」でもOK。

ココに注意

ピンインだと「un」と表記されるため、「e」の音を発音せずにそのままローマ字読みをしてしまいがち。

けれども、この発音は「uen」と発音するのが正しく、表記と実際の音が異なるので注意が必要です。

ㄩㄢ:üan / yuan

口の形:口を少し突き出して日本語の“ゆの口”を準備→口を緩める

発音の仕方:“ゆの口”で「いえん」と発音し、「ん」の時に口を軽く閉じて上の歯の裏に押し当てる

前鼻音:鼻の前方で音を響かせる

この音は日本語にない「ㄩ:ü」の音から始まります。

コツは、口を突き出して“ゆの口”を作り「いえ」と発音し、「ん」と発音する時に口を緩めて舌を上の歯の裏に押し当てます。

「一:i」と「ㄩ:ü」にくっつく「ㄢ:an」は、「あん」ではなく「えん」の音になるので注意しましょう。

ㄩㄣ:ün / yun

口の形:口を突き出して日本語の「ゆ」の口を準備→口を横に引いて軽く閉じる

発音の仕方:“ゆの口”で「いん」と発音し、「ん」の時に口を軽く閉じて上の歯の裏に押し当てる

前鼻音:鼻の前方で音を響かせる

日本語にない「ㄩ:ü」から始まる音です。

コツは、口を突き出して“ゆの口”を作り「い」と発音し、「ん」と発音する時に口を横に引いて舌を上の歯の裏に押し当てます。

日本語の「いん」と「ゆん」の中間くらいの音が出ていませんか?

その音が「ㄩㄣ:ün 」の音です。

後鼻音(ng型)

後鼻音の「ng型」は、「案外(あんがい)」の「ん」の音です。

または、ドラえもんの歌の “あん あん あん とっても大好き~ドラえもん♪” の三番目の「あん」の音。

「ん」と発音する時に舌の奥を持ち上げて喉を塞ぎ、鼻の後方で音を響かせるのがポイントです。

上手く発音できない場合は、

「ん(がっ)」のように「ん」の後ろに「がっ」を発音するようなつもりで(実際は発音しません)発音するとキレイな音が出ますよ♪

ㄤ:ang

口の形:日本語の“あの口”よりもっと大きく開く→口を緩めて半開き

発音の仕方:滑らかに「あん」と発音し、「ん」の時に舌の奥を持ち上げ喉を塞ぐ

後鼻音:鼻の後方で音を響かせる

「あん」の「ん」の音を発音するときに、舌の奥を持ち上げて喉を塞ぎます。

難しければ、「あん(がっ)」のように「ん」の後に「がっ」を発音するようなつもりで発音すると、キレイな後鼻音になります。

ㄥ:eng

口の形:日本語の“えの口”を準備

発音の仕方:その“えの口”のまま喉の奥から「おん」と発音

後鼻音:鼻の後方で音を響かせる

日本語にはない音なので練習必須です。

コツは“えの口”を作り喉の奥から「おん(ぐっ)」と発音すること。

喉の奥を響響かせるため、こもった「おん」に近い音になります。

一ㄤ:iang / yang

口の形:日本語の「い」よりも口をもっと横に引く→口を開ける“あの口”→口を緩めて半開き

発音の仕方:滑らかに「いあん」と発音

後鼻音:鼻の後方で音を響かせる

「ん」を発音するときに、舌の奥を持ち上げます。

“いの口”から“あの口”に移行しながら発音するので、「あ」が「や」に近い音になり「いやん」という風に聞こえます。

単独で発音する時は、「やん」に限りなく近い音に。

最初に小さく「ぃ」を発音するのがコツです。

一ㄥ:ing / ying

口の形:日本語の「い」よりもっと口を横に引く→口を開けて半開き

発音の仕方:滑らかに「いん」と発音し、「ん」の時に舌の奥を持ち上げて喉を塞ぐ

後鼻音:鼻の後方で音を響かせる

「ん」を発音する時に舌の奥を持ち上げて、音を鼻の後方で響かせるように意識します。

「ん」の音程が「あ」よりも若干下がり、キレイな音が出ます。

台湾では「一ㄣ:in」と「一ㄥ:ing」をはっきり区別しないので、神経質にならなくても大丈夫!

ㄨㄤ:uang / wang

口の形:日本語の“うの口”よりもっと突き出す→口を大きく開ける→緩めて半開き

発音の仕方:滑らかに「うあん」と発音し、「ん」の時に舌の奥を持ち上げて喉を塞ぐ

後鼻音:鼻の後方で音を響かせる

まず、口を突き出して「う」と発音し、次に口を大きく開いて「あ」、口を緩めて「ん」と発音。

「ん」を発音する時に舌の奥を持ち上げて、音を鼻の後方で響かせるように意識します。

難しければ、

「ん(がっ)」のように「ん」の後ろに「がっ」を発音するようなつもりで発音すると、鼻の後方で音が響くのでおすすめです。

ㄨㄥ:ong / weng

※この音は、母音単体の時の音と子音を組み合わせた時の音が異なるので注意が必要です

母音単体の時(weng)

口の形:日本語の「う」よりももっと口を突き出す→“えの口”へ→口を緩めて半開き

発音の仕方:“う→えの口”に持っていきながら「うおん」と発音し、「ん」の時に舌の奥を持ち上げて喉を塞ぐ

後鼻音:鼻の後方で音を響かせる

母音単体で発音する場合は、

まず口を突き出して「う」と発音し、次に“えの口”で喉の奥から「お」、口を緩めて「ん」と発音。

「ㄨ(u)」から滑らかに「ㄥ(eng)」の発音に持っていくので、音の籠った「ぅをん」のように聞こえます。

子音と組み合わせた時(ong)

口の形:日本語の「う」よりももっと口を突き出す→少し緩める

発音の仕方:喉の奥から「おん」と発音し、「ん」の時に舌の奥を持ち上げて喉を塞ぐ

後鼻音:鼻の後方で音を響かせる

子音とセットの場合、拼音は「ong」と表記され、音が籠った「おん」に変化します。

「ぅ」の音は発音しないので、注意しましょう。

ㄩㄥ:iong / yong

口の形:口を少し突き出して日本語の“ゆの口”を準備→少しだけ緩める

発音の仕方:“ゆの口”で滑らかに「いおん」と発音

後鼻音:鼻の後方で音を響かせる

“ゆの口”で「い」と発音し、少しだけ緩めて「おん」と発音。

「ㄥ:eng」の音は本来、“えの口”で「おん」と発音する音です。

しかし、「ㄩㄥ:iong」の音は口を突き出したまま、舌の奥を持ち上げて鼻に息を通しながら発音します。

日本語の「ぃおん」と「ゅおん」の中間くらいの音、それが「ㄩㄥ:iong」の音です。

また、母音単独で発音する場合は、「よん」に限りなく近い音に。

最初に小さく「ㄩ:ü」を発音するのがコツです。


以上が、母音の種類と発音の仕方でした。

中国語母音の勉強のコツまとめ

母音は、子音と違って母音単体でも一つの音になります。

また、ネイティブは母音で音を区別しているので、母音を正しく発音できることはとても重要です。

母音は最初に全て正しく発音できるようにしておくと、後がとっても楽ですよ♪

ちなみに…

中国語の発音習得は、母音と子音と声調を勉強して終わりではありません!

「子音と母音の組み合わせ405音」をマスターすることが、発音習得のゴールです。

≫発音習得のロードマップはこちら

通じる発音を手にいれるために、地道にコツコツ頑張るのみです。

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